Published by michiya on 13 5 月 2011 at 08:21 pm
人生で一度は・・・
中学生の時に街中で見かけたR32 GT-R。
そのときはまだ500万円を下回るGTRはなかったんだろうな。当然憧れの存在であり自分が乗るなんて
夢にもおもえなかった車両でした。
そのときの僕は走り屋どころか自動車にも、ろくろく興味がなかったお年頃でした。
そんな時代から20年経ち、車関係の仕事を始めてから10年、
ひょんな事からこのR32GT-Rが僕の元にやってきました。 今までお客さんのGT-Rは何台も
触ってきました。どの車も年代を問わずいい車だとは感じていましたが
憧れや羨ましさみたいなものは特にありませんでした。
この車にはシートも無ければ、インタークーラー、オイルクーラー、パイピング、マフラー、ECU・・・
お金になりそうな主要部品はほとんど取り外されていた。
はじめは『完全にブローしてる。エンジンは死んでいる。』と前の持ち主から聞いていて、
こいつを買ったのは失敗だったかな・・・エンジン乗せ変えて動くようにセッティングしてやれば
その内お客が付くだろう。なんて思っていました。
でも今は、取り合えず僕のGT-R。
有り合わせの手持ち部品とバッテリーを繋ぎクランキングさせると、ちゃんと圧縮がある音が
するじゃありませんか!!新品のバッテリーがRB26の重いクランクをちゃんと回し、
ギュ、ギュギュギュ!!!と、ちゃんと圧縮のある重そうな音がします!
完全にブローしたエンジンのクランキングはすっかすかで、シュイ~ンってクランクが軽く
回るか、完全にロックしてスターターすら回らないことがほとんどです。
このときはエンジンにはまったく火は入らず、爆発すらしませんでした。
でも、圧縮のあるこのクランキング音をきいて僕の手でこのエンジンを復活させ、このGT-Rのオーナー
としてこの車に乗るときめました。
こんな商売(車をいじる仕事)をしていると好みは少なからずあると思います。その中でも
日産スカイラインGT-Rは、RB26という至高のエンジンを搭載したスーパースポーツカーだと僕は
おもっています。
僕の車人生で一度でいいからGT-Rの名の付く車のオーナーになるのは僕の小さな夢でした。
復活に関する大まかな作業日記につづきます。